雨引の里に、トトロが住んでる木がある。樹齢何百年になるのか? とにかく巨大な欅である。木の芯は朽ちて、猫バスがスッポリ入るくらいの大きな洞になっている。でもこの木は未だに健在なのだ。表皮を見よ。若木の様に艶やかにして、生気に溢れている。生物の持つ時空を超越し、地球という天体の時空と同化しようとする一つの宇宙生命なのだ。この木を前にして、我々が生み出した言葉なんて何の意味も持たない。私の内なる生気が、宇宙の存在を無条件で受け入れるのだ。