2022年10月下旬時間の余裕を見付けて、「雨引の里と彫刻2022」の展示空間(桜川市)を巡って、瞠目する植物や雲や山や地域の佇まい+作家の作品を写真に収めている。鈴木典生さんの彫刻作品が設置してある場所に、地域の集会所の建物と車を5〜6台駐められる広場が在って、その先に子供達の遊び場や使わなくなったゲートボール場が在る。鈴木さんの素晴らしい作品もさることながら、私の目を釘付けにしたのが、レトロな遊具だった。スターウォーズのデススターの様な、でも今では自転軸が傾いて回らなくなったラウンドアバウト・ジャングルジムと、アフリカ探検帽を屋根に乗せて、砂漠で活躍していた頃の面影を残している様なモダンな滑り台。我が家の上さんが真っ先に飛びついて、嬉しそうに登ったのが、この探検滑り台だ。これらはまさしく昭和時代からの贈り物・昭和パブリック彫刻なのだ!個人のアーチストが作り残した彫刻ではないけれど、時代に生きた地域住民の情念と子供達の愛情が籠もる、素晴らしいパブリック彫刻である。街角や公園で民衆に威厳を鼓舞しながら睨みを効かしている嘗ての偉人の銅像より、何百倍も素晴らしいのだ。