ジリジリと夏の太陽が照りつけるこの時期に、仕事場のお向かいの道端に、明るい色をした大輪の花が満開になる。淡いピンクや白色の花びらは私の顔程あって、風に揺れながらおしとやかに、かつ思いっきり花開いている。家の方に花の名前を伺ったところ、アメリカ葵という花らしい。今日も午後から積乱雲の襲来で強い夕立があった。嵐は30分ほどで通り過ぎて、瞬く間に青空に戻ったのだが、さすがにこの大輪の葵、アメリカという地名が付されているだけあって、日本の夏の嵐なんかにはビクともしないタフさも持っているようだ。嵐の過ぎ去った直後に、面と向かってその美貌のアップを撮ってやった。先程までの雨粒が未だ花びらを濡らして、今プールから上がってきた少女の無邪気な笑顔の様だった。