雑談紀行



82    Forest planet in Warwick Art Center (ウォーウィック・アート・センターに設置した「Forest planet」)

Warwick Planet2011年春に、ロンドンの Chelsea College of Art and Design - the Rootstein Hopkins Parade ground で開催した個展作品の内の3点が、2012年春に Warwick University Art Center に収まった。
右の写真にある球状の石の作品2点は石の中から密かな音を聞くことが出来る。その音は、一つが水をイメージした合成創作音で、もう一つの石からは心臓の鼓動音をベースに創作した音である。石に開いている穴から音が聞こえて来るのだ。
石の内部から音を出すと言うことは、それが宇宙から降り注ぐニュートリノの様に、無意識下では聞こえるか聞こえないかという小さな音であっても、再生装置と電源が必要になる。それらのインフラも予め準備しておかなければ、頻繁に60トンのクレーン車に来てもらうわけにはいかない。作品を設置するベースに防水型の電源設備を埋設しておかなければならないわけだ。しかもメンテナンスは不可欠だから、せめて電源と音源は交換可能にする。
ロンドンの時から、石の中に ipodとスピーカーを埋め込む仕掛けになっているのだが、今度は永久設置だから、ipodを基礎部の防水電源箱に埋め込みメンテナンス可能にした。
Warwick Planet基礎と電源は、昨年秋に訪英して設置の打ち合わせをしたとおりに出来上がっていた。

設置を二日間で完了し、その翌日に作品お披露目のセレモニーが開かれた。大学の関係者や報道陣、学生達が集まって、午後の簡素なティーパーティー風だ。大学の偉い人が2〜3人スピーチをして、私が簡単にスピーチした後、ワインで乾杯。ウイークデーの昼間という事もあって、お酒はビールとワインだけにとどまったようだ。
この大学には、日本からも多くの留学生がいるらしいのだが、中国や韓国、東南アジアからの留学生達を多く見かける。日本の留学生は約50人ほど居ると言う話を聞いた。彼らを代表して3人ほどが参加してくれて、パーティー終了後に日本語で大学を案内してくれた。
ウォーウィック大学には美術学科が無いから、経済や政治、社会学専攻の学生達である。彼らは非常に優秀らしくて、ケンブリッジの合格を蹴って来た学生もいた。私は今まで美術系の学生にしか接した事がなかったので、彼らと話す事がとても新鮮で、美術の話や日本とイギリスとの比較話で花が咲いた。楽しかったのだ。
Warwick Planet
夕方7時に大学が用意してくれたタクシーで、バーミンガム空港に隣接したホテルに向かう。翌朝6時にエジンバラ行きの飛行機にチェックインしなければならないのだ。
今回イギリスに到着してからは、大学のホテルに泊まっていたのだが、夕食は何時も一人で、パブでビール2パインツと摘みの延長のような簡単な食材で済ませていた。ちゃんとしたレストランもあるのだが、メニューに載ってる料理は、私には量が多すぎる。パブの摘み的なものでちょうど腹一杯になるのだ。
バーミンガムの飛行場周辺には賑やかな繁華街はないから、ホテルの回りを探索したついでに、別のホテルのパブで、何時も通りの2パインツのビールと簡単な料理で晩ご飯を済ませた。そして早めに寝た。


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