58    巨額な日本の借金!

日本は借金大国である。内外の国債等を含めて現在、何と767兆円もあるのだ。
簡単に767兆円と言うけど、どれ位の額なんだろうか?
1万円札を積み重ねた厚さにして、約 7,670km(地球の半径が 6,000km)。
国民一人当たり、767万円の借金だよ。各家庭の負担額が 1,630万円にもなるそうだ。
それを多いと見るか?未だ少ないと見るか?、これから益々の少子化現象で、その借金を返済しなきゃならない次世代が少なくなるわけだから、国民一人一人の個人負担額や家庭負担額はもっともっと増額していくのだ。親は気楽に巨額な借金を残して逝っちゃうから、返済は自分の事じゃないと思っているけど、子供達は想像を絶するほど大変なのだよ。一体それを一体どうやって返すんだ?

Webサイトで、「日本の借金時計」というサイトがある。財部誠一さんのサイトなのだが、ここを訪問するとビックリするのだ。2007年4月25日現在、767兆円の利息で、毎秒19万ずつ借金が増えていく。1時間で約6億8500万円、1日に164億4000万円ずつ借金が増えていく、1年で6兆円もの利子が付いて増えていのだ。一家庭にすると1分で3.83円ずつ増えていく。1時間に230円、1日に5,520円ずつ借金が増えるんだ。
目から鱗の情報「財部誠一さんの Webサイト」日本の借金時計

人間は一日平均8時間労働したら休息するけど、利子は24時間待ったなしで増え続けるんだ。フリーターが時給1,000円とか日給8,000円とか言ってる段じゃないぞ!。借金が家庭単位で日々5,520円ずつ増えて行ってんだから・・・。
問題はそれをどうやって返していくかと言うことだ。各家庭から1日5,520円ずつ、1ヶ月165,600円徴収して行っても、利息が賄えるだけで借金は一向に減らない。それでも返していかないと益々増え続けて行って、そのうち返済が滞って来て、返済不能になった時点で日本国は倒産するんだ。
国の倒産とはどんなモノなのか? 想像つかないけど、国を成り立たせている基本が潰れるんだから、今まで築き上げてきた国際社会の中での日本の信用と地位は地に落ちるし、国民を守り養護し援護するという機能も無くなるし、もちろん生きていく上でのインフラ整備や改善も無くなるし、直接的に巨大な借金の塊だけが国民一人一人にのし掛かって来る。今の社会を作っている我々にじゃなくて、子供達に巨大な負債を残すわけだ。
政府は悠長に「美しい国日本」とかなんとか綺麗事を言ってるけど、借金を返すどころか未だに毎年何十兆も借り増ししているんだぞ。裕福な生活が忘れられなくて、金利の高いサラ金に手を出してるようなものなのだ。

日本の公務員は地方と国家とを合わせて、約400万人いるとか。今年中に郵政公社の人員が減るから年末には約369万人になるけど、その給与だけで年間33兆円になるらしい。彼らのほとんどは不安のない裕福な生活を送っていると思っていいけど、みんなの膨大な借金の中から支払っているんだよ。国の借金は国民一人一人の借金! どうするんだよ!こんなに返せなくらいに増えちゃって。

平成16年度の、公になっている国家予算が約82兆円らしい。その内の税金の歳入が42兆円弱。足りない部分を国債(借金)で賄っている。
桐原書店のHPを見れば参考データが載っている。
桐原書店「そうだったのかキーワード」ページ
税収と国債発行額と国の借金とは、年収450万のサラリーマンが、5300万のローン返済を抱えて、また370万の借金をしたことと同じらしい。しかも450万の年収のほとんどを雇ったハウスキーパーの給与に使っているわけだ。ハッキリ言って自己破産、とんでもない話なのだ。

「dsb::digi-squad*blog」のアーカイブの中にも、面白い記事があった。
JUNE 24,2004「日本の国家予算は232兆円?」
日本の国家予算の全体像とその使い道を詳しく調べていくと、国家予算の歳出合計は232.6兆円となった。その内のたったの60.4兆円が国民のために使われて、残りは国債などの債務償還(借金の返済)と、地方交付税交付金と公務員の人件費や経費に回っている。そして歳出合計の7%に当たる15.32兆円が、官僚の天下り先の特殊法人、独立行政法人、公益団体に補助金として流出しているらしいのだ。この状況下で、温々とやってきた官僚の天下り先に、こんな巨額なお金が流れているとは・・・。開いた口が塞がらないどころか、開けすぎて顎が外れるのだ。

裕福な人は国債という債権を買って国にお金を貸してるんだけど、実はそこに微妙なパラドクスが隠されているような気がするのだ。出資者にとって利率の良い安定した債券を買うのは悪い事じゃないんだけど、実は自分の買った債券の債務者は、自分もしくは自分の子供達だと言うことを忘れているんだ。買えば買うほど自分の首を絞めていることに気付いていない。自分の貸した金のために自分が債務者になきゃならないことを忘れているんだ。
たとえば、国民一人一人が1,000万円の国債を買うとする。国に1,000万円貸すわけだ。もちろんそれには利息が付くから、たとえば何年か後には1,500万円の返還が約束されていたとする。1,000万貸して1,500万円払ってもらうわけだから、ウハウハ儲かったはずなんだけど、しかし、そのお金を支払うのは誰なのか?と言うと、もちろん国が払うんだけど、国が払うと言うことは、すなわち国民一人一人が払うわけだ。自分が1,500万円払う事になるんだよ。
結果的にはプラスマイナス0になるはずなのだが、問題は、その貸し付け期間に、官僚の天下り先にお金が流れたり、公務員の給与と消えたり、無用の建築費用や、その他諸々の不正や無駄遣いで巨額な金が消費されてるわけだ。と言うことは、1,000万貸して何年か後に1,500万返済されるんだけど、そのために自分が支払う額は2,000万になるわけだ。もちろんその間に税金もたっぷり支払ってるから踏んだり蹴ったりになる。もっと悪いことには、国が倒産して一銭も戻ってこなくて巨額な借金だけが残る可能性も否定できない。1,000万貸して、そのために2,000万払わなくちゃいけなくなって、それが払えなきゃ自分が債務者として倒産するのだ。
要は、国債を買わなきゃいい。国に金を貸さなきゃいいのだ。国や官僚達は、当面の資金が不足して超困るわけだけど、借金すりゃあ何時でも金が入って来るという悪の循環を断ち切るためには、これしかないんじゃないか。
差し当たり国が貧窮するということは、我々国民が困ることになるんだけど、そうでもしなきゃ、国の奢り体質は直らない。いつまで経っても温々と綺麗事を並べてる様な政治家・官僚連中には一切金は貸さないという勇気が大切じゃないかと思うのだ。
国債が売れなくなると(国が借金できなくなると)、国債の返還利率を上げるという通常手段に出る。要するに、サラ金地獄に手を染め始めるわけだけど、この手段を取り始めたらもう国は最終段階。ズルズルと崩壊と倒産の淵に吸い込まれていくしかないのだ。
税収を上げ、その収入だけで国を賄うという、当たり前の解決手段しかない。各種の税率を可能な範囲で上げる。歳出を極限まで抑える。それプラス借金と利子も支払って行かなきゃならない。国を挙げて取り組まなきゃ、事態は良い方向に進んで行かないのだ。
ここが正念場、それを成し遂げるには、国民に相当な痛みが走る。国家機能のリストラや公共サービスのリストラ、真っ先に天下り先のリストラ等々も含めて、官僚や公務員の徹底的なリストラが必要になってくる。逆にそれ無しには立て直せない。今を生きる者として、それを是とするか非とするか、借金の塊だけを子孫に残すか否か、倒産する方を選ぶか?今を辛抱するか?、一人一人の決断が求められるのだ。
そのどちらに転ぶにしても、国民は相当の痛みを我慢しなくちゃならない。今まで経費を垂れ流してきた連中や、その恩恵で温々としてきた連中の猛反発を食らうと思うけど、彼らも日本人なら人一倍の痛みに慣れ耐えてもらうしかない。


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