仕事場の背後にある加波山の稜線ロードを走っていると、ハングライダーが空に飛び込む場所に差し掛かった。折しも2機のハングライダーが飛び出す時に私が差し掛かったのだ。カメラを構えてその瞬間を撮ろうとしたが、一瞬遅かった。眼下に飛び出した5秒後にシャッターが切れた。 滑らかな崖からこの空間に飛び出すには、慣れと勇気と機材と文明への信頼が不可欠だと思うのだが、あいにく私には慣れも勇気も機材も文明への信頼も無いから、唯々お尻から腰に掛けての皮膚がザワザワとするだけ。