見ての通りのカボチャカボチャにしてカボチャにあらず。これは1個の宇宙。生命体の中には、全宇宙の歴史やセオリーが刷り込まれていて、今でもそれが形ある実態として脈打っているのだ。植物の種子の形を探ってみると、根源的な宇宙の成り立ちの形態を思わせる、個体としての圧倒的な存在感を感じてしまうのだ。これは理論じゃ説明できない。普遍的観念世界へ向かう、メタフィジカルな感性をもってのみ把握できる、限りある命の揺らぎ。