陽気に誘われて2階の窓を開けると、木々が日の光を受けて温かそうに風にそよいでいる。後ろの山も春の羊のようにムクムクと新緑がいっぱいだ。こんなに美しい緑の中にも、福島原発からの目に見えない放射能は届くんだろうか? もしこんな風景が、生物の住めない強い放射線で汚染されたとすれば、こんなに惨いことはないと思うのだが。人類が手にしたこの宇宙エネルギーは、生命のためのものじゃない。星が誕生し死んでいくためのエネルギーなのだ。