岡本敦生と野田裕示のコラボレーション･ワークは、今回が5回目になる。
二次元としての平面上に色や形を展開させながら作者の思念を展開していく絵画と、三次元の形と物の在り方＋四次元としての時空を取り込む彫刻、この多元的コラボレーションが成立すれば、人の思念とモノと空間の在り方が融合する。これは美術としてひとつのジャンルではないかという想いから、絵画と彫刻のコラボレーションを始めた。
今回が今までのアプローチと違う点は、岡本が完結した彫刻作品を作ることからスタートするのではなく、野田の絵画を多次元へと誘うための3次元キャンバスを作りたいという思いから動き出したのだ。
野田の絵画は、石という物理的な存在を媒介として時空間へと展開していき、石の形は野田の絵画を身に纏いながら、既存の空間に漂う新たなオゾンを作っていく。

以前のコラボレーション作品は、先ず私が自身の石の作品を制作し、野田裕示氏が石作品の内部や外部に絵画を展開するという進め方であった。ともすると遺跡の中にある石棺の彩色に近かったのかもしれない。それらはかなりハードな作品群になっていたのだが、今回は野田氏の絵画が前面に出てくるというやり方にした。
以前に行ったコラボレーションの作品は､下記をクリックください。

嘗て製作した「コラボレーション works」1996, 1997, 2000, 2004, +2005宇部の野外展
　昔に作ったページだからサーバー容量や通信容量が小さくて、小さな写真しかアップできなかったのです。