2022年

11月11日

 「雨引の里と彫刻2022」
私の仕事場の周辺で彫刻を展開する展覧会「雨引の里と彫刻2022」は、10月10日に始まって、早一ヶ月が過ぎた。
最初の1週間は雨ばかりが続いて、風景も濡れ色だったのだが、このところ日本晴れが続き、朝晩はかなり冷えてきた。昼間は爽やかな秋の季節を迎えている。
辺りも銀杏の黄色、広葉樹の赤、ススキの銀色が目立ち始めたようだ。

以前に書いたイリヤ画廊での個展修了と同時に、雨引の展覧会が始まったという経緯があって、個展に出した作品の一点を雨引に持ってくる事を考えていたが、あまりにも直近過ぎるために個展で出した作品の展示を止めた。以前に作った同じコンセプトの作品を設置形状を変えて展示している。
これからバックのクヌギが紅葉してくると思われる。彫刻とクヌギが対峙する空間に、どういう変化が起こるのか? ワクワクしながら見守っているのだ。
excavate the breath
雨引の里と彫刻2022 での作品空間



2月17日

 70歳過ぎた爺さんのやる事じゃない!!
今年に入ってのプログラムで、数回及び種類の展覧会に向けての準備や制作等の時間が半年余りと差し迫ってきて、既にパニクる様相になっている。
2月に入って作品制作のコンセプトが固まって来たのに伴い、スタジオで制作を開始した。穴を発掘するコンセプトの作品を進めようと思うのだが、先ずは石に穴を開けなければならない。
大きな玉石をセットして、その石の回りに3個の補助石をセットし、その回りに脚立やらビール箱やらで足場板を固定してから、その足場板の上に登って削岩機(エアドリル)を使って玉石の芯に向けて穴を開ける。一本開け終わったら、石の角度を変えて、既に開けた穴の先端に向けて正確に次の穴を開け、穴を繋げていく。
その繰り返しで、1週間掛けて9本の穴を開けた。慎重に角度を計算しながらの穴開け作業は、1日1本から2本多くて3本の穴が開く。穴開け作業に使う削岩機とは、25kgオーバーの鉄の塊のようなハードなマシンで、エアコンプレッサーからホースで供給される高圧搾空気を使い、けたたましい音を伴って機械に装填したロットを回転させながら打撃を続けるというハードなマシンなのだ。(写真の削岩機に捲いている筒状のプラスチックは、私が作った消音装置)況してやその重いマシンを支えキープする左足の脛骨の一本を、顎の形成に使ってしまったから、脛骨一本で身体のバランスをキープしなければならない。毎日サーカスの綱渡りの様な作業を続けている。

フト思うんだけど、こんな作業って、70歳を過ぎた爺さんのやる作業じゃないよな!!。でも・・・やんなきゃ自分の想う作品が完成しない。
 今この作業が出来ているという事は、、、ひょっとして俺は未だ50代後半の若さを保ってる!!・・・なんて思っても居ない。ただ疲れるだけ。

drilling into bolder
穴開け作業の記念写真



2月3日 穴思考

最近自分を捉えて放さない、穴(坑)の存在について同道巡りのように同じ所を行ったり来たりグルグル巡りながら、色々な方向から思考を試したりしている。
石に削岩機で穴(坑)を開ける。難しい作業じゃないんだけど、その穴の方向や形や痕跡を辿りながら目に見えるように穴を発掘するとは? とか考え始めると、切りが無く深みに嵌まっていく。
穴を掘り出すとはどういうことなんだ? 何をすれば穴を掘り出した事になるんだ? 空洞を彫り出すとは??? 空洞を内包する実在の形態?? 例えば体内の血管を掘り出すような???
恐らくそんなバカな事を考えない人にとっては、実にアホな設問なんだろうけど、実際に開けた穴を掘り出す事を考えると陥穽に嵌まってしまうのだ。
ideaのページの「発掘」、「穴」
shapes-holes
穴を掘り出すプラン



1月7日 昨日から大雪

snow tree
昨日の午後から雪が舞い始めて、アッという間に本格的に降り始めた。家の前の道路から駐車場までの間を角スコで雪かきを始めるが、それが追い付かないのだ。辺りは静けさが増していって、津々と雪が降り積もっているのが分かる。
緊急の食品だけ買いに行って、かみさんも何とか早めに帰ってきた。
翌朝の写真をアップした。大池の桜の木は石膏で出来た複雑な彫刻だ。大池も全面結氷して水鳥は氷の上に立ち往生している。女房の車はスタッドレスを履いていないので運転できないから、私が大学まで送っていった。道すがら多くの車が路上に放置されていた。
つくばでの大雪は珍しい。何時もならこの時期はほとんど雪が降らないのだが。

snow tree



1月4日 今日も快晴

昨年の後半から正月明けにかけて、日本列島は完璧に冬型の気圧配置で、正に最大級の寒波が押し寄せているらしい。 日本海側は記録的な大雪、東日本は寒い快晴の日が続く。
我が家の前にある大池にも正月から氷が張り始めて、今朝は池の半分を被ってしまった。未だ全面結氷にはなっていないから、水鳥たちも余裕がある。 それにしてもルアーマン達は懲りずに投げる場所を探しているから辛抱強い。この池に居る魚は、冬は活性が低くて見かけだけのルアーにはかじり付いて来ないのだ。来る日も来る日も入れ替わり立ち替わり7〜8人程のルアーマンが投げ続けているが、釣ったところを見たことはない。
ヘラブナ師は食える練り餌で誘うから、そこそこの釣果を上げるのだが、池底には層になって解け落ちた練り餌がデブリの如くに溜まっていくから、これもまた環境には良くないのだ。

Mr.Kurisu in the quarry



Copyright © Atsuo Okamoto