2010年10月5日、 引っ越しが完了しないまま、新宅の荷物の整理も出来ないまま、イギリス・エジンバラの Corn Exchange galleryとGayfield Square gardens の個展の搬出と、来春のロンドンの個展の打ち合わせで、再びイギリスに行かなければならない。今年に入って、4回目の訪英である。 今回は、10月5日の夕刻からロンドンで来春に向けての会議があるから、ロンドン直行便で午後3時過ぎにヒースローに着いて、そのまま University of the Arts in London のチェルシー校に直行する。
写真は University of the Arts in London のチェルシー校である。 左の写真の左正面は、大学校舎の隣にあるロンドン・テートギャラリーである。
開催日 2010年8月11日、8月12日 Orkney の Pier Art Center で、私の講演とワークショップを開催します。 私が個展でエジンバラに滞在する期間に、Pier Art Center から、8月11日の午後に、タートルプロジェクト(出品作も含めて)の講演を頼まれました。翌日の12日午後から、当館で石のワークショップも開催するみたいです。どんなワークショップをやるか?未だ何も決めてませんが・・・。 日本からは遙かに遠くて、誰も来ないとは思いますが、一応お知らせまで。
個展・Corn Exchange Gallery と Gayfield Square Gardens in Edinburgh UK
開催期間 2010年7月29日〜9月30日 エジンバラのコーン・エクスチェンジ・ギャラリーとエジンバラの中心街にあるゲイフィールド・スクウェア・ガーデン(野外)で、「Atsuo Okamoto "Faraway mountain"」と題した個展を開催する事になった。エジンバラのアートフェスティバルに併せて、ギャラリーのディレクターから依頼されたのだ。 今年の春に、ギャラリーのディレクターから突然にメールをもらって、3月にヨークシャー・スカルプチャー・パークでの「STONE project」展オープンレセプションに行った時に、エジンバラまで足を伸ばして、ギャラリー空間と野外スペースを見てきた。 現代美術を専門にやっているギャラリーで、後日ロンドンの美術大学で聞いてみたところ、ほとんどの連中がこのギャラリーの存在を知っていたから、変ちくりんなギャラリーではない様だ。 ギャラリー・ディレクターとプレス・ディレクターとの三者会談で、出品する作品を決定した。 野外用に2点「Forest H-1」「Forest H-2」2008年作と、室内展示は「Faraway mountain」2006年作1点と、小品(タートルプロジェクト「Volume of Lives - vol.1」,「Volume of Lives - vol.2」2点も含めて)3点を船便で発送し、展示した。作品の運搬展示費用と設置費用はギャラリーが持ってくれるのだが、展示のために行く私の交通費は自腹を切る事になる。夏休みと重なって、これがバカ高いのだ。 7月28日がプレスオープンで、29日から展覧会が始まった。(写真上はプレオープン風景、下の写真は公園の展示風景) そうそう、来年3月〜4月とロンドンの University of the Arts Landon のスクウェアーガーデンで個展を開催する事にもなっていて、テートギャラリーの屋外も使える可能性もある。今回のCorn Exchange GalleryとNavyBlueが協賛協力してくれる事になた。
昨年夏にエジンバラで制作した作品の展覧会が、ヨークシャー・スカルプチャー・パークで始まる。 今のところ、YSPのオープニングレセプションには出席する予定でチケットは取っているのだが、現在の作品制作の進行状況に因ってはキャンセルする可能性もなくはない。 6月17日から始まる The Pier Art Center in Orkney (スコットランド) での展覧会のセッティングと内覧会への出席を頼まれていて、時期が時期だけに、私の都合が合えば #5~#7 のFFロッドを持って行ってみてもいいかなと思ってはいるのだが、だから尚更今回のYSPをためらっている原因でもある。しかしながら、何と言ってもあのYSPだから・・・出席したいな〜、とも考えている。 さてさて、どうしたものか? 飛行機のキャンセル期限が迫っているのだが・・・。
制作真っ直中
2010年11月吉日、
大学で授業のない日は、桜川市の仕事場でひたすら制作を続けている。
「雨引の里と彫刻2011」と来春のロンドンのために、黒御影の玉石(boulder stone)に削岩機で穴を空けているのだ。これがシビアで結構ハードなのだが、ここを疎かにして穴の角度とか深さを間違えるわけにはいかないから、最大限の神経と体力を使いながらの作業である。
玉石は何処を取っても丸い形をしている。もちろん長かったり少し変形していたりするから完璧な球体じゃないんだけど、その丸い形の上に乗って、石の中心の一点に向けて穴を空けていく。丸く不安定な足場に踏ん張って、不安定な体勢で斜めに正確な穴を空けなければならない。中心から2センチずれれば穴は中心の接点(空洞)に繋がらないのだ。だから一層に神経を使う作業になる。
そのうち、硬く固まっていた石が息を吹き返し、ゆっくりと呼吸を始める。
再訪英
2010年10月5日、
引っ越しが完了しないまま、新宅の荷物の整理も出来ないまま、イギリス・エジンバラの Corn Exchange galleryとGayfield Square gardens の個展の搬出と、来春のロンドンの個展の打ち合わせで、再びイギリスに行かなければならない。今年に入って、4回目の訪英である。
今回は、10月5日の夕刻からロンドンで来春に向けての会議があるから、ロンドン直行便で午後3時過ぎにヒースローに着いて、そのまま University of the Arts in London のチェルシー校に直行する。
写真は University of the Arts in London のチェルシー校である。
左の写真の左正面は、大学校舎の隣にあるロンドン・テートギャラリーである。
会議は大学の学長を始め、Sidney Nolan Trust のファイナンシャルディレクターやアートディレクター、エジンバラの Corn Exchange gallery のディレクターとパブリッシティーオフィサー、他に何人か居るのかも知れないが行ってみないと分からない。会議が終わって顔合わせの食事会があるらしい。
私が日本で引っ越しで忙しくしている頃、イギリスでは多くの人達が展覧会に向けて動いてくれているのだ。
14日に帰国予定で、後は必死超えて作品制作なのだ。
引っ越し。
2010年9月27日、
「ロンドン」と「雨引の里」へ向けての野外作品の制作で忙しい時に、何故・・・? と自問するのだが・・・。
答えはいたって簡単、新しい家を手に入れて、そこに引っ越す事にしたからなのだ。
この数週間というもの、今まで住んでいた家に溜まった不要な書類や使わない物を、一つ一つ区別し整理する作業に時間を費やさなければならない。家の中にはそこら中に使わない物が仕舞い込まれ、溜まり、こびり付いた様に詰まっているいるのだ。それを一つ一つ剥がし選別し捨てる作業には、時間と根気が要る。そして本当に必要な物を整理して段ボール箱に詰めていくわけだ。
結果的に、捨てる物と持って行く物との比率は、私の場合5対5に収束する様だ。生活空間に不要な物を半分程も後生大事に溜め込んでいたわけだ。
引っ越しは、全く好きじゃない。過去を選別する作業もしたくはない。でも新たな生活空間に不要になった物を持って行く程、広大な家じゃないから選択肢としてはただ一つ、捨てていくしかないのだ。
新居は、北条の大池(桜の名所)の隣である。写真は家の前に広がる桜の古木並木と大池。
正式には、9月27日〜9月29日頃から新居なのだ。車で20分の距離だから、徐々に移転する。
22日ぶりに帰ってきた。
2010年8月16日、
個展は続いているものの、一応総てのプログラムを終えて、エジンバラから帰ってきました。
現地では夏だというのにダウンジャケットが離せなかったし、時にはズボンの下に股引まで履くし、夜は暖炉で薪を燃やしていたのですが、16日の昼前に成田に着いて、ターミナルビルを出た所にあるデジタル気温計が36.1度。つくばまで帰ってきて、バス停のデジタル気温計が39.8度。
この高湿度と高温の中で、慣れないイギリス人は生きられないと確信したのですが、私も慣れるのに一苦労します。でもこれが日本の夏だったのです。
ご自愛下さい。
レクチャーとワークショップ
開催日 2010年8月11日、8月12日
Orkney の Pier Art Center で、私の講演とワークショップを開催します。
私が個展でエジンバラに滞在する期間に、Pier Art Center から、8月11日の午後に、タートルプロジェクト(出品作も含めて)の講演を頼まれました。翌日の12日午後から、当館で石のワークショップも開催するみたいです。どんなワークショップをやるか?未だ何も決めてませんが・・・。
日本からは遙かに遠くて、誰も来ないとは思いますが、一応お知らせまで。
個展・Corn Exchange Gallery と Gayfield Square Gardens in Edinburgh UK
開催期間 2010年7月29日〜9月30日

エジンバラのコーン・エクスチェンジ・ギャラリーとエジンバラの中心街にあるゲイフィールド・スクウェア・ガーデン(野外)で、「Atsuo Okamoto "Faraway mountain"」と題した個展を開催する事になった。エジンバラのアートフェスティバルに併せて、ギャラリーのディレクターから依頼されたのだ。
今年の春に、ギャラリーのディレクターから突然にメールをもらって、3月にヨークシャー・スカルプチャー・パークでの「STONE project」展オープンレセプションに行った時に、エジンバラまで足を伸ばして、ギャラリー空間と野外スペースを見てきた。
現代美術を専門にやっているギャラリーで、後日ロンドンの美術大学で聞いてみたところ、ほとんどの連中がこのギャラリーの存在を知っていたから、変ちくりんなギャラリーではない様だ。
ギャラリー・ディレクターとプレス・ディレクターとの三者会談で、出品する作品を決定した。
野外用に2点「Forest H-1」「Forest H-2」2008年作と、室内展示は「Faraway mountain」2006年作1点と、小品(タートルプロジェクト「Volume of Lives - vol.1」,「Volume of Lives - vol.2」2点も含めて)3点を船便で発送し、展示した。作品の運搬展示費用と設置費用はギャラリーが持ってくれるのだが、展示のために行く私の交通費は自腹を切る事になる。夏休みと重なって、これがバカ高いのだ。
7月28日がプレスオープンで、29日から展覧会が始まった。(写真上はプレオープン風景、下の写真は公園の展示風景)
そうそう、来年3月〜4月とロンドンの University of the Arts Landon のスクウェアーガーデンで個展を開催する事にもなっていて、テートギャラリーの屋外も使える可能性もある。今回のCorn Exchange GalleryとNavyBlueが協賛協力してくれる事になた。
"個展 ー Corn Exchange Gallery in Edinburgh UK" ページに直接ジャンプ
"STONE Project" at Pier Art Center展 in UK
2010年6月19日〜8月21日

スコットランドの北端から、フェリーで北海を1時間半ほど北上したところにOrkney諸島がある。島と言っても瀬戸内海に点在する様な小さな島じゃない。風景はそのほとんどがなだらかな牧草の丘陵地で、至る所に2000~3000年前の巨大なストーンサークル(ストーンヘンジの様な巨石のサークル)が点在している不思議な所なのだ。ノルウェーとほとんど同緯度なのだが、大西洋の暖流が接岸しているから、冬も思った程には厳しくはないらしい。
その島のストームネスという風光明媚な小さな港街の一角にPier Art Centerという現代美術の美術館があって、前回のヨークシャー・スカルプチャー・パークでの「STONE project」展がここに巡回して来たのだ。
スコットランドの北端に近い島に、まさか私が行くとは思わなかったのだが、この展覧会の一作品として、タートルプロジェクトの新作を依頼された事もあって、友人(STONE project のボス)のアトリエで制作し、同時にこの展覧会の全ての作品の設置監修を任されたのだ。
重要な作品展示は3日間でほぼ完了し、美術館の館長と夕方からフラフィッシングに行く程にリラックスできた。全日程2週間弱のハードスケジュールだったのだが、スコットランドのリバー・トゥウィードでも春に遡上する美しい鮭やシートラウトを釣ったのだ。余すところなく有意義で楽しかった。
"STONE Project" at Pier Art Center 展 - ページに直接ジャンプ
"STONE Project" at YSP展 in UK
2010年3月13日〜5月3日、オープニング・レセプション(3月19日)
結局ヨークシャー・スカルプチャー・パークでの「STONE project」展オープニングに行ったのだ。
どうしようかと迷ったあげくだったのだが、行く事を決心してから色々と忙しくなった。最初は19日のオープニングに出席する事しか予定がなくて、その後ノンビリとイギリス観光でも何とかなろうぜ、と言う気軽な気持で訪英したのだ。
ところが蓋を開けてみたらあっちこっちと行かなきゃならない所が増えて、結局のところツーリストに変身できたのは僅か半日だけという事になった。
19日の STONE project のオープニングは、久しぶりに懐かしい作家連中と会えたり、YSPのディレクターと会えたりで、自作の展示をチェックして写真に撮ったりと、それなりに多忙だったのだ。
写真左は、STONE project at YSP の私の作品「FOREST planet-1」、「FOREST planet-2」
今回の訪英の顛末記は、「Chat」ページにて。下記にリンクがあります。
普段着-"2010"
"2010春 - UKにて" に直接ジャンプ
"STONE Project" 展 - ページに直接ジャンプ
"STONE Project" 展 ヨークシャー・スカルプチャー・パーク in UK
2010年3月13日〜5月3日、オープニング・レセプション、3月19日(金)
昨年夏にエジンバラで制作した作品の展覧会が、ヨークシャー・スカルプチャー・パークで始まる。
今のところ、YSPのオープニングレセプションには出席する予定でチケットは取っているのだが、現在の作品制作の進行状況に因ってはキャンセルする可能性もなくはない。
6月17日から始まる The Pier Art Center in Orkney (スコットランド) での展覧会のセッティングと内覧会への出席を頼まれていて、時期が時期だけに、私の都合が合えば #5~#7 のFFロッドを持って行ってみてもいいかなと思ってはいるのだが、だから尚更今回のYSPをためらっている原因でもある。しかしながら、何と言ってもあのYSPだから・・・出席したいな〜、とも考えている。
さてさて、どうしたものか? 飛行機のキャンセル期限が迫っているのだが・・・。
STONE Project 展 - ページに直接ジャンプ
ギャラリー山口の閉廊と山口光子さんの死去
2010年1月18日、故・山口光子さんの密葬は、月島の佃島説教所でしめやかに行われた。
前日の夜中に画廊スタッフの白川さんから山口さん死去という連絡をもらって、ご親族だけの密葬にも関わらず、白川さんと共に急遽私も会葬させていただいた。生前の苦悩にも関わらず綺麗な死に顔だった。
ギャラリーを閉廊するというという重い連絡をもらったのは年が明けて早々のことで、預かっている彫刻を撤去して欲しいという山口さんからの連絡だった。
このところの社会状況と相まって、現代美術が手頃な投資対象として、青田買い等(市場価格の付いていない若い人達の作品市場・現代美術のマーケットが愛好家から投資家に移ったとも言える現象)がバブル的な賑わいを見せる中、嘗ての時代を担ってきた老舗のギャラリーが、美術館の予算削減と共に苦境に立たされていることは知ってはいたのだが・・・、やはりショックだった。
ギャラリーが企業として成り立たなくなることは今や珍しくないのだが、山口さんの一番の苦悩は、貸しギャラリーの申込者に申し訳が立たないということだった。ギャラリーでの個展を申し込んでいる多くの若い作家や中堅作家に対して申し訳が立たないという話を、憔悴した本人の口からよく耳にした。
彼女は非常にプライドの高い人で、商売として経営者として画廊を切り盛りしていたというよりも、美術を世に広めたいという愛好家としての一念に立っていたのだと思う。だからこそ自分が許せなかったのかも知れない。
御冥福をお祈りいたします。