Lotus
fall's view

前回の写真が、朝霧と枯れた蓮の群生という、映像的に今の日本にとっては少し重い雰囲気の写真だったので、今回は秋たけなわの里山の風景を載せることにした。
我が家の二階から眺めた大池と筑波連山の風景である。こんな日本の景観は世界に誇れるんじゃないかと思っている。
世界が狙っている様な産業資源も無く、外交上では国家間のイニシアチブも取ることが出来ないし、今まで誇っていたはずの環境技術さえも最早1.5〜2流になろうとしている日本。しかも国民の大半は他力本願で、貧しさを知らない元禄育ちの政治屋さっんたちは、人気度アップと一票欲しさに、他力本願の国民の御機嫌をひたすら伺っている。
かつての日本はもっとハングリーだったはずだ。国民の意識は今の中国の様に、より上にもっと上にと向かっていたのだ。そして世界の頂点へと登って行ったのだが、時が過ぎ去った今の状況として、一度味わった豊かさを一人一人の意識の中で、未だに拭い去れないでいるんじゃないかなあ。
過去の栄冠に頼り溺れながら、今の日本の状況を見るのはもう止めよう、意識が下に下に向いてしまうから。誰かが過去の栄冠を取り戻してくれることを期待するのももう止めようじゃないか。そして政治屋さんにクリーンや潔白さだけを求めるのも、どんなモノか? 清く正しく清廉潔白な人材は、国際舞台じゃ使い物にならない。国際関係なんてもっともっと汚く、裏の裏があって、もっともっと狡猾なんだから。清く正しく苦労や貧しさを知らないお坊ちゃんは、間違いなく使い物にならないのだ。ずる賢い輩の方が、何百倍も使い物になるのだということを、もっと知っておく必要があるのかも知れないねえ。

何れにしても、今の現実をしっかり見て、方向付けを一から始めなければ、これからの日本は無いような気がする。もはやその時期が来ていると思えるのだが・・・。
さてさて どうしたものか?? 冷静に見て、今の日本が世界に誇れるモノは?  この小さな島国で世界に打ち出せるモノは? こんな里山の景観もその一つに数えられるのかも知れないねえ。未だこの風景があるから良しとしなければ・・・。
秋の風景を眺めながら、こんなたわいもないことを考えている自分がいた。

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